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トイレのしつけの心構え
多くの飼い主さんが子犬を迎えて一番最初に行うしつけがトイレのしつけです。
トイレのしつけは、これから人間と一緒に暮らしていくうえで必要不可欠です。
特に室内犬の場合は家の中のいたるところで好き勝手に排泄されては困りますので、いわば人間の都合で犬に覚えてもらうルールと言えます。
家に迎えたらできるだけ早く、子犬のうちからスタートした方がスムーズに覚えられます。
トイレのしつけにおいて重要なのは、気長にやることと、決して叱らないことです。
すぐに覚える犬もいれば、すごく時間がかかる犬もいます。
また、犬によって覚えやすいやり方も違ってきますので、なかなか覚えられない場合は別のやり方を考えてみるなどの工夫も必要です。
これは犬の個性にもよりますので、ご自分の愛犬がやりやすい方法を探してあげてください。
トイレのしつけの基本
トイレに限らず、犬のしつけの基本は、
・できたら大げさなくらい褒める
・できなくても叱ったりせず、淡々と対処する
ことです。
犬のしつけにおいて罰を与えるやり方もありますが、トイレのしつけでは罰を与えるのは良くありません。
罰を与えると、「排泄すること自体が良くないこと」という風に犬が勘違いしてしまう可能性があるためです。
失敗しても叱らず、淡々と片付けるようにして下さい。
トイレのしつけの準備
いざトイレのしつけを始める前に、準備しておきたいことは以下の通りです。
・トイレシートを用意する
・トイレの場所を決める
・ご褒美を用意する
・家族内で使う言葉(指示語)を統一しておく
意外と忘れがちなのが、家族内で意思統一をしておくということです。
これは、ご褒美にも言えることです。
トイレが成功したらある人はおやつを与え、ある人は褒めてあげ、という風に対応が違うと犬は混乱してしまいます。
おやつは虫歯の心配なども出てきますので、基本的にはご褒美としては褒めてあげることで十分です。
それから、言葉については「トイレ」「おしっこ」「うんち」など、人それぞれ言い方が違うと、これも犬が混乱してしまいます。
家族全員が同じ言葉を使うようにあらかじめ決めておいてください。
トイレのしつけの始め方
初めて子犬を迎えたときにいきなり室内に放して自由にさせるという人は少ないかと思います。
子犬を迎えたら、子犬が新しい環境に慣れるまではケージの中で生活させるのが一般的です。
そこで、ここではまず、ケージの中でのトイレのしつけ方についてお話ししていきます。
トイレのしつけの方法にはいろいろな方法がありますし、ご家庭の状況や犬の個性によっても変わってきますので、一つの例として参考にしてみてください。
1.ケージ全体にトイレシートを敷く
まずは、ケージの中のどこで排泄しても良いように全体にトイレシートを敷きます。
2.しばらく様子をみて、排泄場所のクセを見つける
最初はケージ内のあちこちで排泄するかもしれませんが、叱ったりせずに様子を見てください。
寝床で排泄してしまっても、黙って淡々と片付けるようにします。
犬の個性にもよりますが、しばらくするとケージの中の気に入った場所で排泄をするクセが出てくることが多いです。
ひとまずは、その場所をケージ内のトイレと決めましょう。
3.少しづつトイレシートを少なくしていく
犬の排泄場所が決まってきたら、あまり排泄しない場所のトイレシートを外していきます。
一気に外すのではなく、一枚ずつ外して少しずつ狭くしていきます。
この段階でも、トイレシートを外した場所に排泄してしまっても決して叱らないでください。
その代わり、決められた場所で排泄できたらよく褒めてあげてください。
だんだんとトイレシートを外していき、最終的にはトイレシート1枚分まで狭くしていきます。
4.トイレの場所を少しづつずらしていく
ここから先は、各ご家庭の状況によってトイレの位置ずらしていきます。
犬はすでにトイレシートの上で排泄することを覚えていますので、毎日少しづつ場所をずらしていきます。
最終的に、当初予定していたトイレの場所まで移動すればトイレのしつけは完了です。
この過程でも、上手くできたら大げさなくらいに褒めてあげてください。
その代わり失敗しても叱らずに、淡々と片付けます。
トイレを失敗しても焦らずに
犬がなかなかトイレを覚えられなくても、焦らずに続けてください。
トイレのしつけは必ずしもスムーズにいくわけではありません。
覚えたと思っても次の日にはまた逆戻りということも珍しくありません。
そんな時は、少し前の段階に戻ることも大切です。
一度狭くしたトイレシートをまた広くしてあげて、できるようになるまで気長に待ちましょう。
そして、できたら褒めてあげてください。
その繰り返しが大切です。
犬のトイレのしつけは、この先のしつけの第一歩とも言えます。
しつけに一つ成功することで飼い主さんにも自信が生まれ、この先の色々なしつけにもつながっていきます。
じっくりと向き合って、犬との信頼関係を作っていきましょう。