部屋の中の好きな場所でトイレをしてしまう、トイレシートの上でしてくれない、散歩に行かないと排泄しない、など犬のトイレの悩みが非常に多いようです。
なかなかトイレを覚えない犬の為に、今回はトイレトレーニングの基本をお伝えします。
目次
自由すぎるのが原因の事も
犬は家の中でどんな風に暮らしていますか?
小型犬だと、いつでも部屋の中を自由に走り回っていることがあるようですが、トイレはシートでするもの、それはこの場所にある、という認識を犬がしっかり覚えないうちに自由にしてしまうと、どこでも好きな場所で排泄してしまいます。
特に人の目を避けた場所を好んでしますので、隠れて粗相をしてしまい、後から発見されることもあるでしょう。
外で飼っている犬の場合は人の目が届かずに、自由に排泄できる環境になるのでしつけをする事がとても難しいです。
この機会に室内での飼育に切り替えることも検討してみてはいかがでしょうか?
まずは狭い場所でトイレに慣らす
トイレトレーニングをする間は、犬をできるだけ部屋の中の目の届く範囲にサークルなどを作り、その中で生活させます。
理想的なのはサークル内にクレートを置き、寝室にします。
そしてその周りにトイレシートを敷いてどこでもトイレができるようにします。
クレートがおすすめなのは、本来犬は巣穴で暮らす生き物なので、穴のように囲われたクレートは落ち着いて寝ることができる巣になり、トイレとの区別が付きやすくなるからです。
そして犬をしばらくはサークル内でのみ飼育し、トイレシートの上で排泄をしたらよく褒めます。
見つけ次第揉めることで、犬がトイレシートで排泄をすると褒められるんだ、と覚えていきます。
その後は徐々にトイレシートの数を減らし、トイレのみで排泄できるようになれば成功です。
この際万が一失敗しても絶対に叱らないでください、犬は叱られると排泄すること自体をいけないことと覚えてしまいます。
部屋の中でのトイレの場所
トイレできちんとできるようになったら、徐々にサークルから行動範囲を広げていきます。
その際のトイレの設置場所ですが、犬が排泄を好んでする場所は、自分の巣(寝室)からできるだけ離れた場所で、部屋の隅や人の目から隠れられるような場所です。
部屋の中ではカーテンの陰や、ソファの裏側などは犬が好む場所ですので、失敗しないようにできるだけそういう隙間を減らし、トイレは部屋の角や静かな場所に設置しましょう。
散歩でしかしない犬の場合
散歩でしかしないような犬の場合、外で排泄をしている間に「シーシー」「ワンツー」などのかけ声を続け、終わったらよく褒めます。
これを排泄の度にする事で、犬は「シーシー」などのかけ声を排泄のコマンドとして覚えます。
そして徐々に犬の好きな場所で排泄させるのではなく、飼い主がして欲しい場所に移動してコマンドを出し、排泄できるようにトレーニングしましょう。
このコマンドによるトレーニングを教えることで、室内に設置したトイレでも声をかければできるようになります。
以上、今回お伝えしたように、トイレの教え方には色々な方法があります。
飼い主がしつけ方をきちんと学ぶことで、時間はかかりますがどんな犬でもできるようになりますので、諦めずにチャレンジしてみてください。
子犬のトイレしつけは初日から開始
かわいい子犬を家族に迎える時、ペットショップからの飼育説明では
・家に迎えて数日は、ストレスがかからないように、そっと過ごさせる
・家に慣れるまでは、厳しく叱らない
・トイレは、ハウス内に設置をすれば、自然と覚える
と案内されます。中には、ペットショップですでにトイレのしつけが済んでいるという事もあります。
子犬の中には離乳までの時期に、母犬と共に生活をし、母犬の様子を見てトイレを覚えている事やペットショップで他の犬の様子を真似てトイレシーツの使い方を覚えることもあります。
しかし、新しい家に迎え入れられて、環境が大きく変わると、「新しい家」でのルールをまだ理解していません。
その為、新しい家では、それぞれの家でのトイレのルールを教えてあげる必要があります。
子犬に余計なストレスを掛けずに、トイレを教える為には
・家に迎え入れた初日からしつけを始める
・それまで使っていたトイレシーツを同じ銘柄を使用する
・行動範囲を狭め、2m四方の中で、まずはトイレの場所を覚えさせる
事から始めます。
市販のトイレシーツの中には、トイレの誘導をしやすいように「アンモニア臭」を付けた製品もあるので、ぜひ活用してみましょう。
効果のある叱りのタイミング法
子犬のトイレのしつけ方には、様々な手法がありますが、基本を間違えないように心掛けておきましょう。
子犬をトイレの失敗で叱る時は
・子犬がトイレをしている最中
・子犬がトイレシーツでいたずらをしている最中
など、その問題行動を起こしている最中でなければ効果がありません。これは犬の思考回路に基づく手法で、犬は、いたずらを終え、その場を離れた「後から」叱られても、
・なぜ叱られたのか
・何について叱られたのか
・どう改善したらいいのか
を理解できません。わかりやすい例では
・飼い主が帰宅をしたら、部屋中にトイレをしていた
・留守番中にハウス内でトイレシーツを破っていた
・気がついたら、クッションや布団などにトイレの跡があった
などです。これらの失敗に飼い主が、気がつき子犬をその場へ連れていき厳しく叱っても、子犬は「なぜ」叱られているかを理解出来ずに、ただ覚えるだけです。
でも、子犬がいたずらや失敗をしている「最中」に叱る、不快な音で驚かすなどの方法をとると、子犬はその行動がいけないことだと理解出来、次第に失敗やいたずらを行わないようになります。
子犬のしつけは、単に叱ってはいけないのではなく、誤ったタイミングで叱っても意味がないという事を心掛けて接しましょう。
トイレシーツの危険性
子犬がよくするいたずらに、トイレシーツを破る、食べるという行動があります。これは、トイレシーツが
・簡単に破ける
・破くと中から、吸収ポリマーが溢れ、面白い
・常に身近にある
事が原因です。飼い主にとっては片付ける手間が増える、もったいないなどの想いがありますが、それ以上に、実は子犬にとってこの行動はとても危険です。
トイレシーツの吸収ポリマーを子犬が食べてしまうと、胃の中で膨張し、下痢などの症状を引き起こします。大抵の場合はウンチを一緒に排出されますが、決して害がないわけではありません。その為、このような問題行動は早期の解決が必要です。
スノコや専用トレー付きのトイレトレーを購入し、物理的にトイレシーツのいたずらを予防しましょう。
子犬のトイレのしつけ方
子犬にトイレを教える場合は、「家のルール」をまず家族でしっかりと決め、初日から教える事が基本です。後から何度もルールが変更になると、子犬はかえって混乱し、しつけの期間も長引くからです。