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犬にとって「マテ」は一番難しい
犬のしつけで「マテ」は実は一番難しいとされています。しかし、一番重要で応用範囲の広いしつけでもあります。
日常生活では、「マテ」とオスワリが混同されがちで、オスワリが出きれば、それだけでしつけの初歩が完了した、賢い犬だとする傾向が日本にはあるので尚の事でしょう。
しつけの「マテ」という意味には、ほんの一瞬動作を止める事、立ち止まる事という意味があるだけではありません。
正しいマテとは
〇飼い主の指示を受け、瞬時に立ち止まる事
〇立ち止まり、オスワリの姿勢で待機する事
〇飼い主から次の指示が出るまで、その場で動かずに待機する事
を意味しています。つまり、犬自身が勝手にマテの終りを決めるのではなく、飼い主の指示をもって終える事までが一連の流れなのです。
また、マテの待機時間は当然ながら、その場の状況に応じて変わるものです。しかし、どんな状況にあっても、飼い主の指示を待つ事、そこまでにしつけの程度が達する事に意味があるのです。
日常生活で、マテを活用すべき場面は
〇散歩に出かける時、飼い主が身支度をする間
〇散歩から帰宅し、愛犬の足を拭く準備をする間
〇来客や玄関チャイムに飼い主が応対する間
〇散歩で横断歩道の信号待ちをする間
〇飼い主が散歩中のトイレの後始末をしている間
〇動物病院やトリミングショップで飼い主が応対をしている間
など様々な場面があります。このような場面で、特に小型犬の場合、自由に歩き回ったり
中には先に進んでしまおうとする事が多々見られます。しかし、場合によっては自転車やバイクと衝突しそうになる事や通行人や他犬に不用意い近づいてしまうこともあり大変危険です。飼い主が万全の状態で愛犬をコントロールできない時、立ち止まらなければならない時、手が離せない時には愛犬には大人しく座って「待つ」ように指示をだすとスムーズです。
英語で「マテ」を教える方法
英語でマテを教える時は、「ウエイト」という言葉を使用します。教え方は
〇愛犬の目の前におやつなどをかざし、集中させます
〇ウエイトという言葉と合わせて、愛犬の目の前に手をかざします
〇愛犬にウエイトとはどのような姿勢でいるべきかを教えます。フセ、オスワリ、立ち姿勢のままなどどのような姿勢でいるべきかも合わせて教えます
〇愛犬が、じっと姿勢を保っている時は、手をかざしたままでいます
〇よしやOKなど解除の言葉を決め、解除の指示が出るまで、ウエイトの姿勢を維持するように教えます
マテ(ウエイト)のしつけには、必ずこの解除の指示もセットで教える事が大切です。この解除の指示を教えておかないと、愛犬が独自の判断で動きだしてしまい、中にはほんの一瞬立ち止まるだけでいいものだと勘違いしてしまうこともあります。しかし、それでは本来のマテの意味を成していないので、しっかりと姿勢を維持出来るよう練習をします。
「マテ」のしつけのステップアップ法
マテ(ウエイト)の姿勢の維持、解除までの待機がスムーズに出来るようになったら、ステップアップ法として、さらに難易度の高いしつけトレーニングに進みます。
その方法は
〇ウエイトをさせます
〇飼い主が次第に後ずさりし、愛犬から距離を獲ります
〇数m離れた状態でもマテを維持出来るように練習します
〇次に、飼い主が姿を隠し、声だけでマテの維持をさせます
〇さらに、飼い主の姿も声もない状態でもマテを維持出来るように練習します
このようにマテは非常に難易度の高いしつけですが、応用方法が多用にある汎用性の高い行動指示なので必ず習得させましょう。
いたずらを止めさせる場合の英語の掛け声
英語で犬のしつけを行う場合は、「シット(オスワリ)「ダウン(フセ)」「ウエイト(マテ)」以外にもいくつかの単語を覚えておくと、犬とのコミュニケーションがより充実します。
英語で犬をしつける場合も日本語と同様で、必ずこの言葉、単語を使用しなければならないという厳しいルールはありません。飼い主や家族が発しやすい言葉、覚えやすい言葉で構いません。
日常生活で多いシチュエーションに、愛犬がいたずらをしている場面があります。
いたずらをしてはいけない物を咥えてしまっている場合、
・カム(オイデ)と呼び、愛犬を飼い主の傍へ呼び戻します
・オフ(放して)といい、飼い主が回収したいものから口を放すように指示します
(この時点で話さない場合、「ノー(いけない)」といい厳しい口調で叱ります)
・回収されたことに反発し、飛びつく場合は「ダウン(フセ)」と言い、落ち着かせます
・興奮したり、別の物を噛もうとする場合は、「ハウス」と声を掛け、一旦ハウス内で落ち着くように指示を出します
・指示通りにハウスへ入った際は、「グッド」と声を掛け、ご褒美をあげたり、十分に褒めてあげます
この手順を一連の流れとして覚えておくと、とても便利です。
散歩での引っ張り癖を止めさせる場合の英語の掛け声
散歩の最中に飼い主の前をぐいぐいと歩き、強い力でリードを引っ張る犬がいます。この行動は主に小型犬に多く、飼い主もつい大目にみてしまいがちです。しかし、決して安全な行動ではありません。
この様な場合、英語でしつけをする際は
・「シット(オスワリ)」をさせ、引っ張りを止める様に指示をします
・次に「ルック(飼い主に注目をして)」といい、飼い主とアイコンタクをさせ、愛犬に冷静さを取り戻させます
・次に「ゴー(行くよ、歩き出すよ)」と声を掛け、リードを短く持ち、歩き始めます
・再度、愛犬が引っ張る場合は、「シット」から繰り返します
・また、歩行の最中に愛犬のペースがだんだんを早まる場合は「スロー(ゆっくり)、スロー」と声を掛けながら歩きます
スローという言葉を聞きなれると、愛犬自らも自分のペースの速さに気がつき、歩調を調整します。
フリスビーやアジリティで多用する英単語
フリスビーやアジリティ競技など、飼い主が掛け声をかけ、愛犬のテンションをあげる場合には、「ゴー(走れ)」という言葉を掛ける事が一般的です。
大きな声で、勢いよく掛ける言葉に愛犬も、意図を察し全力で疾走します。
この場合、「ゴー、ゴー」と連呼します。
また、フリスビーなどで、キャッチした後に飼い主の元へダッシュで戻る様に指示を出す場合は、「バーック」と長い掛け声を掛けます。この口調で愛犬をコントロールし、お互いの息がぴったり合う事で、いいスコアを出す事が出来ます。
上級者はスポーツの場面では、どのタイミングで掛け声を掛けるかが大切なポイントです。
英語で犬をしつける時の掛け声
英語で愛犬をしつける場合は、飼い主にとってストレスや負担にならない事、楽しみながら行う事が基本です。難しい単語を使用する事もなく、英単語は愛犬との暗号と考え、言いやすい言葉、覚えやすい言葉を使用しましょう。