成犬からのしつけは難しい
犬のトイレのしつけは、基本的には子犬の時に終わらせておくのがベストですが、既に成犬になってからのしつけでも、不可能ではありません。
子犬に教えるのと比べると、成犬は生活習慣が既に出来上がってしまっていますので、それを変えるには、どうしてもそれなりの時間がかかってしまいます。
それに、成犬はおしっこに行く回数が、子犬の時と比べるとどうしても少ないので、しつけをし直すのにも、チャンスが少ないのが、時間がかかる理由でもあります。
でも、犬は必ず覚えてくれます。大事なのは飼い主さんの諦めないという強い気持ちと、毎日繰り返し教え続ける根気です。
外でしかトイレのできない成犬の場合
室内では一切トイレはせずに、外でしかトイレができない成犬の場合は次の感じでしつけを進めてください。
・散歩時にトイレシーツを持参します
⇒犬は大抵同じ場所でおしっこをしますので、おしっこをしそうになったら、すかさず持参したトイレシーツをそこにひきます。その際「おしっこはシーツでね」など必ず声をかけます。このかけ声はコマンドとして使用しますので、常に同じにしてください。
これを何度か繰り返し行い、シーツの上でおしっこができたら、必ず褒めてください。
この行動は、おしっこはシーツの上ですると、飼い主さんに褒められるんだというのを犬に覚えさせる意味があります。
・散歩前に自宅近くでシーツを広げて声をかけてみる
⇒シーツの上で抵抗なくおしっこが出来るようになったら、散歩に出る前に、玄関先でもよいですので、シーツを広げ「おしっこはシーツでね」と決まったかけ声をかけてください。
犬はおしっこをする目的で外に出ていますので、少しの間待ってあげれば、シーツの上でおしっこをするようになります。1回で上手に出なくても、散歩に出る度に繰り返し行ってください。必ず上手に出来る時が来ます。上手に出来たら、褒める事も忘れずに行ってください。
・シーツの場所をずらしていく
⇒玄関先でシーツにおしっこが出来るようになったら、トイレのしつけは半分以上成功したのも一緒です。
この後は、シーツを少しずつ室内に移動していきます。この移動は本当に少しずつです。
最初が玄関を出てすぐの場所でしたら、次は玄関の中と外の中間位、次は玄関の中などと動かしていきます。
まどろっこしいかもしれませんが、この少しずつ動かす事が大事なことです。最終的には、トイレとして希望の場所までシーツを動かしていき、トイレのしつけは完了となります。
失敗してもイライラしない
成犬のトイレのしつけは、かなり根気のいる作業です。
飼い主さんも大変ではあると思いますが、犬にも相当なストレスがかかってしまう場合があります。
それはなかなか上手くいかない事に、飼い主さんがイライラしたり、怒ったりする時です。
犬は飼い主さんの気持ちを、よく汲み取る生き物です。飼い主さんがイライラしていると、その気持ちを敏感に感じ取り、それがストレスとなってしまいます。
成犬のトイレのしつけは、時間のかかるものだと最初から割り切って、気持ちを大きく持って始めるようにしてください。
飼い主さんの気持ちにゆとりがないと、うまくいく物もいかなくなってしまいます。