犬のトイレのしつけの重要性
トイレのしつけとは、犬にも人間の様に決まった場所で排泄させることを指します。
もし、犬がトイレを認識出来なければ、家のあちこちで排泄してしまうため、室内飼育が困難になります。
また、飼育者だけではなく、犬が外出先(例えば病院やペットショップなど)で粗相をすれば、他人にも迷惑をかけてしまいます。
上記の事から、犬のトイレのしつけは、室内飼育する際はもちろん、犬が人間社会で暮らしていく上でもとても大切な事であり、それを教える事は飼い主さんの義務と言えます。
トイレのしつけの仕方
トイレのしつけは、犬を迎えたその日から始めましょう。
一度でもトイレ以外の場所で排泄させてしまうと、臭いにつられてその場所でずっとしてしまうため、失敗をさせない事が成功への近道です。
①トイレの準備
用意したケージやサークルの中にトイレトレーを置きます。
トイレの大きさは犬種により異なりますが、やや大きめの物を使用した方が、はみ出すなどの失敗も少なくなります。
ケージやサークルは、犬が落ち着いて用を足せるよう、あまり人が通らない静かな場所に設置して下さい。
犬は、寝床から離れた場所で排泄する習性があるため、寝床とトイレは出来るだけ離しておいた方がトイレのしつけはスムーズに行きます。
②指示語を決める
かけ声により犬に排泄を促します。
犬が指示語を覚える事により、そのかけ声を聞くと便意を催す様になります。
かけ声は「ワンツーワンツー」「シー、シー、」など、人により異なりますが、家族での犬に対するトイレの指示語は統一して下さい。
③誘導のタイミング
犬はトイレに行きたくなると、床の匂いを嗅いだり、くるくる回るような仕草を見せます。
一瞬の動きで見逃しがちですが、毎日観察しているうちに分かるようになります。
このような動きが見られたらトイレに誘導し、「ワンツー」などのかけ声を掛けながら排泄を促します。
トイレのタイミングとして、犬は、寝起き、食後、遊んだ後などに便意を催す事が多いため、この際トイレに誘導する事が大切です。
④ご褒美を与える
トイレで排泄する事が出来たら、即座に犬を大袈裟なほど褒め、おやつなどのご褒美を与えて下さい。
これを、トイレが成功する度に繰り返し、犬に「ここでオシッコすると良い事がある」と覚えさせます。
おやつでのご褒美は、最初は成功する度に与えますが、慣れてきたら徐々に与える回数を減らしていき、最終的には言葉だけのご褒美(良い子だねなど)にして行きましょう。
してはいけないしつけ方
トイレのしつけは根気が要ります。
間違えた場所で排泄してしまった時などに、焦りや苛立ちなどから犬を叱ってしまいがちですが、決して感情的にならないで下さい。
叱る事で犬が「オシッコすると叱られる」と思い、排泄自体を我慢するようになる可能性があります。
体罰を加えるのは勿論、失敗した場所に犬の鼻を押し付ける事も犬を萎縮させる行為です。
また、失敗した時に飼い主さんがキャーキャー大声で騒げば「飼い主さんが喜んでいる」と犬が勘違いする事もあるため、騒ぐのも厳禁です。
トイレのしつけは褒めて伸ばすを基本とし、失敗したら何も言わず黙々と片付けて下さい。
匂いが残っていると、またその場所で排泄してしまうため、片付ける際は、消臭スプレーなどを使用し、完全に匂いを消しておきましょう。