犬にコマンドを教える理由
コマンドとは、お座り、待て、伏せ、などの犬に指示をする際に使う号令のことで、[服従訓練]や芸などに使用します。
服従訓練とは、犬が飼い主の指示(コマンド)により行動をすることであり、主従関係の構築のためにしておかなければならないしつけです。
[服従訓練]や[コマンド]と聞くと、盲導犬や警察犬などの[働く犬]を想像する人もいるかもしれませんが、一般家庭で犬を育てる場合においても、コマンドは、犬にトイレを教える場合や、犬の突然の行動(吠える、噛む、追いかけるなど)を抑止するために大切な役割を果たします。
コマンドを教えることは、犬が人間社会で受け入れられるために必要不可欠であり、飼い主さん自身も愛犬に合ったしつけの仕方を考えていく必要があります。
英語でしつけをするメリット・デメリット
犬に英語でしつけをする飼い主さんが多いですが、英語でのしつけはメリットもあればデメリットもあります。
メリット
①言葉が統一できる
例えば[来い]という言葉一つとっても、日本語は[こっちだよ][いらっしゃい][おいで]などたくさんの言葉がありますね。
日本語は、男性、女性、子供、お年寄りなど、人によって言い方が変わるため、家族間で指示語が異なる場合、犬が混乱する可能性があります。
しかし、英語は[カム]で統一することができるため、犬にとっては覚え易いのです。
②言葉が短い
犬は子音を聞き取ることが苦手なため、長い言葉は理解することが難しいと言われています。
そのため、コマンドはできるだけ短くはっきり発音する必要があり、英語のコマンドは[カム][ゴー][ノー]など短いものが多く、犬が聞き取り易いと言えます。
③犬が自分の指示だと認識しやすい
日本語の[来い]、[待て]などのコマンドは、犬に対してだけではなく、例えば子供などにも使われることがありますね。
日常的にコマンドが使われていると、犬が自分への指示なのか分からなくなり、言葉に反応しなくなる可能性があります。
比べて英語は、日常的に使われる言葉では無いため、犬が自分へのコマンドだと認識しやすくなります。
デメリット
①言葉を覚えにくい・忘れやすい
英語は、普段使わない言葉であるため、「あれ?伏せって英語で何て言うんだったっけ?」など、言葉が即座に出てこない場合があります。
また、小さな子供やお年寄りがいる家庭では、言葉を統一するのが難しくなる可能性があります。
言葉にハンドサインを付けると効果的
犬は、動く物を見る目(動体視力)が優れているため、日本語で教える場合も、英語で教える場合も、コマンドにハンドサインを付けると犬に伝わり易く効果的です。
例えば、シット(お座り)というコマンドを出す際に、人差し指を一本立てながら言うことで、犬がハンドサインも覚えてくれるため、コマンドが伝わらなかった際も、飼い主さんの手の動きで判断することができます。
よく使われる英語のコマンド集
犬のしつけでよく使われるコマンドは以下の通りです。
お座り→sit(シット)
伏せ→down(ダウン)、lie down(ライダウン)
待て→stay(ステイ)
行け→go(ゴー)
来い→come(カム)
良し→OK(オーケー)
ダメ→No(ノー)
家に入りなさい→house(ハウス)