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愛犬の散歩にもしつけは必須。無料動画を活用したしつけ学習
犬のしつけと聞くと、オスワリ、マテなど主に室内で行う行動指示を思い浮かべてしまいがちですが、実際には散歩で屋外に連れ出す時ほどしっかりとしたしつけが必要とされています。
散歩では、交通騒音はもちろんの事、他犬や飼い主以外の人ともすれ違う場面も多く、予想外のトラブルが起こるものです。
散歩でトラブルが起こりやすいタイミングは
〇歩行中
〇横断歩道や信号待ちで立ち止まった時
〇自転車やバイクとすれ違う時
〇小さな子どもとすれ違う時
〇曲がり角の出会い頭
などがあります。
どの場面も日常ではさほど意識しないものですが、愛犬を連れていると思いもよらぬことが起こるものです。
また、オス犬の場合、歩きなれた道でも突然顔見知りの犬同士で喧嘩が起こる事や発情中のメスとすれ違う事で突発的に激しい行動をとる事もあります。
このような、愛犬のトラブルを回避する為にも、愛犬の散歩にはしっかりとしたしつけが必要です。
しかし、しつけ教室に通うには時間的にも経済的にも大きな負担が生じます。書籍を読んでもなかなか具体的なイメージがつかみにくいものです。
そのような場合、無料動画を活用したしつけ学習が非常に効果的です。
無料動画を活用する場合は
〇しつけ関連の専門家が監修した動画
〇愛犬と飼い主が隣同士に並び、おなじ歩調で歩いている動画
〇愛犬が飼い主の指示に従い、歩行、立ち止まり、待機などの行動をとっている動画
を参考にします。
特に、「正しい位置」で歩行している動画をくり返し視聴する事で、飼い主自身が歩行時のイメージトレーニングが出来るので、実践でも大変役立ちます。
無料動画で確認すべきポイント
犬の散歩のしつけに役立つ動画を確認するときは
〇愛犬と飼い主の歩行時の位置関係
〇飼い主のリードのもち方、長さ、扱い方
〇愛犬へ行動指示をだす際のタイミング
〇行動指示に対する愛犬の反応
などの項目をしっかりと確認します。
特に、歩行位置に関しては散歩のしつけの一番重要な課題です。
散歩中は、
〇飼い主のすぐ横を歩く
〇愛犬との距離はリードが軽くたるむ程度の目安とする
〇愛犬が飼い主よりも前、後ろを歩かない
〇飼い主の爪先と愛犬の鼻先が同一線上に並ぶ位置を意識して保つ
〇立ち止まり、愛犬をオスワリさせる時は、飼い主からすぐ手が届く距離に座らせる
などを常に心がけておきます。
愛犬の散歩中に一番多い事故は、出会い頭の衝突事故です。曲がり角で愛犬が自転車や歩行者と出会い頭に衝突し、咄嗟に事にパニックを起こすからです。
このような事故も愛犬が飼い主の隣を歩くというしつけを身に付けていれば回避する事が出来ます。
また、愛犬が飼い主よりも前を歩いていると、咄嗟に強く引っ張る、走りだすという行為で飼い主が怪我をする事もあり大変危険です。
身に付けるまでは、窮屈さもあり愛犬がなかなか従わないこともありますが、日々繰り返し練習をかさね、必ず習慣化させることが必要です。
ステップアップも動画を活用
愛犬がノーリードでいる事を、しつけの賜物と称賛する傾向が日本ではあります。これは、海外では公園など公共の場でも愛犬をノーリードにする事もあり、その影響を受けているからです。しかし、日本では公共の場でのノーリードは禁止されています。ノーリードにする場合は、ドッグランなど許可が出ている場を活用します。また、ノーリードにする場合は、必ず呼び戻しの訓練を済ませておかなければなりません。ノーリード、呼び戻しの訓練も無料動画を参考に日々練習をかさねましょう。
大きく変わった要因は生活環境と犬種の変化
犬のしつけの関する手法は、大抵の場合統一されたものがありますが、日本では小型犬のペットブームを境に大きくその内容が変化しました。
小型犬ブームが巻き起こるまでの日本は
〇犬は屋外飼育が当たり前
〇番犬なので、吠える事もよしとされていた
〇飼い主以外に懐かない事が利口さの証
〇他犬とは一定の距離を保つ
〇食事は飼い主の食事のあまりもの
という環境での飼育がごく一般的とされていました。飼育されていた犬種は柴犬を代表とする日本犬やその血統をつぐ雑種が大半です。
本来の日本犬の気質を受け継いでいることもあり、落ち着いた性格と寒さにも強い丈夫な体をもっていました。
しかし、その後小型犬ブームが起き、長毛で、サイズも5kg未満、非常に社交的な犬種が台頭し始めると、それまでのしつけ手法では賄えないことも多々生じるようになりました。
何より、当時の飼い主達を困らせたのは、犬にトイレのしつけをしなければならないという事です。
それまでのように屋外で飼育していた頃は、飼い主が犬のトイレの場所まで管理する必要など一切になかったのですから、突然始まった室内飼育ブームに誰もがしつけの仕方がわからず困惑したものです。
大きく違うトイレのしつけ方
この頃、犬のしつけに関しても様々な話題が増え、専門家が誕生し、多数の書籍が発売されました。当時、トレーナーといえば警察犬を代表とする特殊使役の為の訓練か狩猟のための訓練かしか選択肢がありませんでしたから、この手法を継承した内容で家庭犬のしつけも提唱されました。
中でも、トイレのしつけ手法は
〇犬がトイレの場所を間違えた時は、犬をその場へ連れていく
〇失敗した場所に犬の鼻を押し当てる
〇ダメ、イケナイと厳しい口調で叱る
失敗の度にその場へ連れ戻し、厳しく叱るという内容が主流でした。
もちろん、犬自身はトイレを済ませてから数分も経過してしまうと、叱られている事とトイレの場所との関係性を理解出来ません。その為、なぜ飼い主はそのような厳しい行動に出るのかがわからず、ただ怯えるにすぎません。この手法を繰り返していると、犬はますます飼い主の目を盗み、家中いたるところでトイレをし、安全な場所探しに躍起になります。
犬のトイレのしつけは
〇失敗をした場合は無視をする
〇成功した場合は、トイレの直後にご褒美を与える
〇トイレしつけ専用の臭い付きトイレシーツやスプレーを活用し、アンモニア臭の刺激によりトイレを促す
などの方法が現代では効果があるとされています。
つまり、犬を厳しく叱る事もなければ、無理やり連れ戻す必要もないのです。この現代版のしつけ手法は様々な犬の研究に基づく手法であって、海外でも広く実践されています。
このように、トイレのしつけ方一つとっても、犬のしつけ方は大きく変化し、見直された事がわかります。
見直し後の内容が記載された「しつけ本」を活用
愛犬のしつけのための本を購入する場合は、まずトイレのしつけ手法に関するページを確認してみるとよいでしょう。以前の手法なのか、現代版の手法なのかどちらを用いているかがわかれば、おのずと選ぶべき本が明確になります。犬に関する研究は日々進化しているうえに、犬は今や大切な家族です。正しい手法で接する事で良好な関係性を構築しましょう。