「音慣れ」しつけで無駄吠え予防対策
愛犬の無駄吠えに悩む飼い主は非常に多く見られます。玄関チャイム、廊下や屋外の通行人の声や交通騒音、中には携帯の着信音に反応し、過剰なまでに吠えたてる犬もいます。
これらの問題行動は
・音に反応し、突発的に起こる
・犬が興奮状態で飼い主の指示が届かない
・飼い主の不在中はさらに悪化する
などの理由から起こり、なかなかしつけによる改善が難しいものです。
しかし、近隣への騒音を考えると、放置する事も出来ず、飼い主もついナーバスになる問題です。
愛犬の音に反応する無駄吠えは、多くの場合生後半年~一年ごろから始まります。この問題行動が始まってから改善をするのは非常に手がかかるので、問題行動が起こる事を前提に
子犬のうちに対処が必要です。
音慣れしつけの意味と方法
「音慣れ」しつけとは、人間と暮らすうえでごく日常的に発する音に慣れさせ、なんら危険が伴わない事を子犬に理解させる為のしつけです。
具体的には
・玄関チャイム
・携帯の着信音
・屋外からの交通騒音
・屋外での話し声
・階段を昇降する音
・地域で定時になるサイレン
・救急車や消防車のサイレン
などです。
これらの音は、日々の生活の中で「突発的」になるので、犬は驚き、警戒します。中にはあまりに驚きパニックを起こす場合、大声で遠吠えをする場合もあります。
このようなパニックが起こる理由は、子犬がそれまで生活をしてきた環境で、これらの音を知らずに過ごしていたからです。
・生まれたブリーダーの犬舎
・ペットショップのショーケース
は、子犬は快適に過ごせるように温度管理がされ、外界からの生活音が届きません。また、月齢が浅い事もあり、日中の大半の時間は昼寝をして過ごします。その為、新しい家庭に迎え入れられ、環境が大きく変わる中で、それまで知らなかった音に出会います。
環境が変わったストレスもあいまり、知らなかった音に恐怖や不安を覚え、条件反射的に「吠える」という行動が起きてしまいます。
また、子犬の健康管理の面から散歩は、生後3,4カ月になってからと推奨されています。その為、益々子犬は社勉強が不足し、音への情報が十分にないまま成長してしまいます。
本来は、生後3,4カ月未満の自宅で過ごす期間に、十分な音慣れをさせてから、初めての散歩に連れ出す事が理想的なのです。
子犬を室内ですごさせたまま、音慣れのしつけを行う方法は
・日常的に起こり得る生活音を常に聞かせておく
・飼い主が留守の際もテレビやラジオを付け、つねに生活音がある状態で生活をさせる
・子犬が恐怖や覚えの態度を見せた場合は、十分に落ち着けるように子犬のケアをし、恐怖心をそのまま放置しない
などが必要です。
自作の生活音CDの作成、活用法
子犬の音慣れには、「慣れ」が必須条件です。その為、日ごろ家庭内で耳にする「突発的な音」をいくつか集めてCD化し、子犬の傍でランダムなタイミング、音量で流しておきましょう。
こうする事で、音がなってもなんら危険がない事を理解出来ます。
音慣れしつけの必要性
犬の室内での無駄吠えの原因は「恐怖」「警戒」「不安」です。これらをもたらす要因が「音」です。突発的な音に過剰に反応しないように、小さなうちに音慣れのしつけを始めてあげましょう。